【飲酒検問体験談】息吐くの拒否→検知拒否で逮捕とはならない理由

スポンサーリンク

こんにちは、GTです。

今回の記事では飲酒検問で息を吐かないとどうなるのかについて紹介します。実際に私GTが飲酒検問をしているところをスクーターで通りかかったのでやってみました。

  • 飲酒検問をしていて誘導に従うのは義務なのか?
  • 息を吐くのは義務なのか?
  • 息を吐かないと検知拒否となり逮捕されるのか?

このような疑問に答えてまいります。

飲酒検問には任意部分と非任意部分がある

結論をざっと言えば、誘導に従って車を停めることと息を吐くこと、アルコール検知(検査)は別ものです。前者が任意であり、後者は罰則があるため法的義務があります。

車を停めることと息を吐くことは任意ですから応じるかどうかは建前上自由です。実際に応じないと半拘束されることになるのが現実なんですけどね。だから実質的には任意性が無くなってしまっていると言えます。

アルコール検知は合理的な疑いがある場合に警察が実質強制して行うことが出来、拒否したり検査妨害をすると法律違反となります。その場合は検知拒否ということで懲役(3か月以内)もしくは罰金(50万円以下)の罰則があります。

ではどうしてこのようになっているのか、以下警察比例の原則・警察官職務執行法などを踏まえて説明していきます。その後実例も紹介します。

警察比例の原則

警察比例の原則とは、警察のやり過ぎを防ぐ原則です。以下ウィキペディアより引用です。

警察比例の原則とは

『(けいさつひれいのげんそく)とは、警察権の発動に際し、目的達成のためにいくつかの手段が考えられる場合にも、目的達成の障害の程度と比例する限度においてのみ行使することが妥当である、という原則を言う。実質的には、複数の手段がある場合は、対象(国民)にとって最も穏和で、侵害的でない手段を選択しなければならない、という原則が導かれると考えられる。

歴史的に警察権は過度の行使に傾きやすく、人権保障の観点から意識されるようになった。目的達成という効果を認めるものの、その効果を達成するための手段としての警察権の行使による弊害を最小限に食い止めようとするものである。警察権を合理的に制限するべく判例・学説によって観念されてきた諸原則の1つ。』

引用元:ウィキペディア 警察比例の原則

このように、警察が何かをドライバーに求めるときは状況に応じた行動が求められています。別の言い方をすれば、何でもかんでもドライバーを止めて(拘束して)飲酒をしているかの確認を強制することは出来ないということです。

この原則自体は抽象的ですね。飲酒検問についての具体的な定めになっていません。しかし以下の警察官職務執行法も定められています。警官もただの交通違反に対して無茶な拘束とかしてはいけないことが定められています。

警察官職務執行法

第1条 この法律は、警察官が警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)に規定する個人の生命、身体及び財産の保護、犯罪の予防、公安の維持並びに他の法令の執行等の職権職務を忠実に遂行するために、必要な手段を定めることを目的とする。

2項 この法律に規定する手段は、前項の目的のため必要な最小の限度において用いるべきものであつて、いやしくもその濫用にわたるようなことがあつてはならない

簡単に言えば交通取締りなどを警官が行う時は、必要以上にドライバーを拘束したりしてはいけないということです。なるべくそのようなことをしないで飲酒検問をやっていく必要があるのです。

警察にとってみれば面倒臭いですね。スパッとチェックして飲酒運転しているドライバーを検挙したいところでしょう。

でも、警察のやりすぎが人権侵害になってしまうこともまた現実です。それを防ぐ必要があるりますから、検問による安全な交通環境の維持と人権侵害をしないことのバランスを取ることが大切です。このことを考えれば警察比例の原則とそれに合致する警察官職務執行法の定めは現実的であり必要なものだと言えます。

ケース1:GTが飲酒検問を拒否

紹介した警察比例の原則と警察官職務執行法で定められていることは、実際にその通りに運用されていないように思います。飲酒検問について警察への協力を拒むことはほぼ出来ない状態ですし、必要最小限の警察権行使に収まっていないのが通常です。

実際にそうである経験を私がしましたので、以下それを紹介しましょう。

ここでみなさんは私のことをどう思っているでしょうか。飲酒検問拒否、逃走?なんだGTってやつは!!

いえ、検問は任意だったのでね。そしたらがんじがらめでしたよー。

何言ってるかわけわかりませんね。では読み物開始!しばしおつきあいくださいな。

ある日飲酒検問に出会う

スクーターを運転しているとき、飲酒検問があったのです。止まれって指示してるから止まるじゃないですかー…と思いきや一旦減速して、その後横によけて加速しましたよ。

その時は疲れていたし、何かでイライラしていたのだったと思います。検問に応じるかどうかは任意であることも知っていましたので、協力する気にはなれないのでした。だから加速したのです。

はい、加速したら警官が目の前に出てきて体張ってきました。仕方なくブレーキかけました。そしたらガシッと体に抱き着かれてがんじがらめになっちゃいました。あらら。

そうなりますわな。警官から見れば逃げたわけです。そのまま引きずられて路端でがんじがらめでしたわ。

いやーまいった!こうなるのね。

GTと警官のやりとり

警官:お前酒飲んでんだろ。

GT:飲んでねぇよ。離せよ。

警官:逃げようとしたじゃねぇか。

GT:はぁ?飲酒検問は任意だろ。協力はしねぇんだよ。だから行こうとしただけだ。離せよ。

警官:静止振り切って行こうとしただろ。逃げるやつは逮捕だな。

GT:何言ってんの?お前が前に塞がったからブレーキかけただろうが。逃げてねぇから。

この間ずっとがんじがらめですよ。まいったな。

警官:酒を飲んでるから逃げようとしたんだろ。検知するぞ。

GT:やだね。協力はしない。

警官:あぁ~?検知拒否か?捕まえるしかないな。

GT:おい、警察比例の原則守れよ。

警官:警察比例?なんだぁ?

GT:はぁ?お前警官やってて警察比例の原則も知らないのか?昇進試験通ってねぇだろ。

警官:なんだと

GT:昇進試験通ってないんだろ?通ってねぇやつはひっこめ。わかってねぇこと言いやがって。

警官:何ごちゃごちゃと…

GT:どうなんだよ、試験に合格したのか聞いてんだよ。合格できてないんだろ?

きっかけは「警察比例の原則守れよ。」でした。そうしたら別の警官が前に出てきて、なんか本名を名乗り出しましたよ。

ボス警官:私、博多(仮名)と申します。あなたのお名前は何ですか?

GT:(ん?雰囲気変わったな。敬語使ってきてるし。)GTですけど。

ボス警官:わかりました。あなたはお酒飲んでいるのですか?

GT:いえ、飲んでいませんよ。

ボス警官:そうですか。ではお帰りいただいて結構です。

GT:そうですか。

そして解放されました。

警官って、私に対して確かに無茶な拘束してたからなー。これ以上GTを拘束してたら後々まずいことになるかもって思ったのかな。実際動けるようになったらICレコーダーの記録開始して、警察に電話しようとか考えてましたから。

抱きつかれて動けなかったから記録できなかったけど。男に抱きつかれてたんだけど、長かったね。10分以上も抱きつかれてたんだけど、ずっと男。

なんか時間が長くて、いつしか思うようになりました。

いいわぁ、頑張る警官ってす・て・・・うふ♡と言っているGT

ウゲエェェェ~

GTキモイ!!

GTの行為は違法なのか

ちなみに私のやったことですが、別に悪いことはしていないので問題無しです。違法行為はありませんでした。

まず検問の場で警官が私を制止しましたが、私はその求めに応じずバイクで走り去ろうとしました。別に白バイが違反を現認して赤灯回して制止してきたわけではありません。私には止まる義務がなかったのです。

止まるも止まらず走り去るのも私の任意です。

まぁ逃げてるわけではないですが、警官は逃げようとした怪しい奴だと思って私を逃がすまいとしますわな。まいったまいった。でもそれだけ。交通違反の事実は無いし、任意の求めに応じなかっただけなので逃亡していると言い切ることが出来ません。ですから私を逮捕することはできません。

警察は飲酒検問をして張っていたので、その後息を吐けと言ってきたのでした。逃げたように思っていますから、警官たちは私が酒を飲んでると思っていたでしょうね。そして私は息を吐くことを拒否しました。

これについて、検知の手前の息を吐くのとかに応じるのはあくまで任意であり、検知(検査)ではないですからね。

もちろん酒臭いなんてことは全く無く(実際にお酒は飲んでいないので)、ビールの缶がスクーターの入れ物入れに入ってるとか空いた酒瓶を持っているなど、飲酒運転の合理的疑いがあると言えませんでした。

検知拒否と罰則

ところが「検知拒否か?」なんて応じないのが警官がさも私が悪いかのように言ってましたよ。ちなみに検知拒否は犯罪となっています。

道路交通法118条の2 「第六十七条(危険防止の措置)第三項の規定による警察官の検査を拒み、又は妨げた者は、三月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」

このように検査を拒むのは犯罪であり、罰則は3か月以下の懲役もしくは50万円以下の罰金刑です。

飲酒運転が道交法65条で禁止されており、道交法67条3項では飲酒運転するおそれがあると認められるときは、警察官はアルコールの程度について調査するため呼気の検査をすることができることになっています。それとこの118条第2項を合わせてアルコール検査の拒否はいけないことになっています。

でもね、私は「検査を拒」んだことにはならないのですよ。

だって息吐くのは検知ではなく、酒くさいかのチェックですよ。ただそれで酒臭くてある程度アルコールが入ってることがわかれば警察比例の原則満たして検査をさせることは正当だと言えます。すなわち計測器を使ったアルコール検知になります。

その時に検知を拒否したら検知拒否の罪に問われますが、そうではなかったのです。

検知拒否をするとどうなるか

ちなみにお酒を飲んでいて酒臭い場合、検問スルーを試みてどうなるかは以下の通りです。

  1. 逃亡の恐れありの理由で現行犯逮捕
  2. 警察へ連行
  3. 令状が発行され、その後医者による血液検査
  4. 血中アルコール濃度が測定され飲酒運転確定(呼気検査拒否罪に上乗せ)

でも私の場合はお酒を飲んでいませんから酒臭くありません。その場合は飲酒運転の合理的な疑いがあるとは言えませんから(警察比例の原則を満たしていませんから)アルコール検知を強制できません。警察がやれるのはあくまでも協力のお願いです。

実際に検知拒否の扱いをする場合は、逃亡の恐れありとかなんだかんだイチャモンつけて現行犯逮捕になってたのでしょうね。その場合どうなるかは以下の通りです。

  1. 逃亡の恐れありの理由で現行犯逮捕(GTによるこっそり撮影と音声記録有り)
  2. 警察へ連行
  3. 令状が発行されて医者による血液検査
  4. 血中アルコール濃度がゼロであることが判明
  5. GT解放される
  6. 撮影した証拠とともに不当逮捕と拘束に対して民事訴訟+刑事告訴
  7. 県警の監察官室にクレーム+当ホームページにて不当逮捕の様子など動画付で紹介

こうなりますわ。私ならこうなるよう持っていきます。

別の言い方をすると、酒臭くもなく酒瓶が転がってるとかなく警察比例の原則満たしていないのに強制的に検知させることを警察はしないのです。あくまで任意で息吐くのをお願いして、ドライバーが協力してくれなかったら粘り強く半拘束するところまでです(飲酒検問自体に応じるかは任意ですからね)。

強制的にアルコール濃度測定するには逮捕や令状が必要になりますけど、飲酒してない人に強制的にそこまでやっちゃったら警察が大問題起こしたことになりますからね。それこそアルコール濃度血中濃度として0.03%以上(呼気の場合は0.15㎎/L以上)出てくれないとまずいのです。

ということでいきなり「検知拒否か?」なんていう警官は、脅しとして言ってるかわかっていないで言っているかどっちかです。今回の私のケースでは分かってないようでしたね。

警察比例の原則守れよ、で潮目が変わったのも、わかっているボス警官が私から何かを感じたからでしょう。警察が一線を超えて問題を起こすわけにはいきませんし、恐らく酒を飲んでいない頭のおかしいGTにかまっていても時間の無駄でノルマ達成に繋がらないことがわかったからでしょう。そんなところだと思います。

ケース2:山口県で起きた検知拒否のケース

次に実際に起こった検知拒否が成り立ったケースを見てみましょう。2010年の12月に山口県で起こったものです。概要は以下の通りです。

【検知拒否が起ったケースの概要】

柳井市南町付近の県道で警察が検問を行っていた。46歳の中学校教諭が酒気帯び状態で軽乗用車を運転していたが、検問地点の手前にある駐車場に逃げ込んだ。警察がそれに気づいて職務質問をしたところ、車内が酒臭かった。

教諭の男に警察がアルコール検知の実施を求めた。しかし「やる意味がない」などして数分間拒否した。警察は逃亡の恐れもあることから道交法違反(検知拒否)の現行犯として逮捕した。

逮捕後のアルコール検査で酒気帯びに相当するアルコール分が検出された。男は調べに対して焼酎やハイボールを飲んだと供述。飲酒運転の事実を認めた。

これについては、警察比例の原則を満たしていますし、現行犯逮捕も妥当です。以下その理由です。

道交法違反では原則として現行犯逮捕は無いことになっています。これは飲酒運転についても同様で、交通違反については犯罪捜査規範219条の定めにより逃亡その他特別の事情がなければ逮捕してはいけないことになっています(詳細は別記事「【交通違反で逮捕?裁判は金かかる?】警官や検察官のウソと実際」参照)。ですから、よく言う「飲酒で警察に捕まった」というのも逮捕まではされていないのが通常です。

しかしこのケースでは男が検問地点の手前の駐車場に逃げ込んでいます。このことから逃亡の恐れがあるとみなしたのでしょう。

そして職務質問をすると酒臭いことがわかりました。この段階で警察比例の原則を満たしていることになります。酒臭いということは飲酒運転をしている合理的な疑いがあることになります。

警察としては道交法にのっとって当然アルコール検知をさせることになります。

そのうえで男は数分間検知拒否をしました。先に紹介した規定のように「警察官の検査を拒」んだことになります。検知拒否成立です。逃亡の恐れがあることから現行犯逮捕となったのでした。

全て原則・ルール通りです。どうでしょう。参考になりましたか?

まとめ

このように見てきたとおり、飲酒検問について原則や法律が関係しています。単に飲酒検問を拒否するのは法律違反と決まっているわけではないのです。

  • 飲酒検問に協力して車を停めるかは任意
  • 任意ではあるが制止を振り切ろうとすれば逃げたと思われ拘束される
  • 制止を振り切り、実際に飲酒運転などしている場合はこれが「逃亡の恐れあり」となり現行犯逮捕へとつながる
  • 息を吐いてと警官が言ってくるのは酒を飲んでいるという合理的な疑いがあるか確かめるため
  • 息を吐くかどうかは任意となる
  • 任意ではあるが、吐かないとしばらく半拘束の状態となる
  • 酒臭い場合は警察比例の原則を満たしアルコール検知となり、それを拒否すると「検知拒否」の成立となる。

このようになります。

GTの意見

最後に私の意見を紹介します。

「GTってバカなやつだな、素直に息吐けば拘束されたりしないで済むのに。」
「息吐くだけなんて大して時間もかからないのに。」

こう思った方が居ることでしょう。確かに素直に応じれば拘束されませんし、大して時間もかかりません。別に悪いことをしていなければ飲酒検問なんて迷惑になることでもありません。

でも、この考えに言いたいことがあります。

検問に応じて止まるも息吐いてと言われて吐くのも全て任意です。その任意性が無くなるということは大きな問題だと思うのです。そして…

・検問とは何も悪いことをしていない人の時間を奪うことでもある
・たとえ1分1秒でも人の時間を奪うことは命を奪うことと同じである
・人それぞれにとって時間の価値は違う
・1分1秒も時間をかけたくない人の価値観も尊重されるべきである

だから「自分は検問には素直に応じるつもりだ」という人はそれでいいと思います。私はその考えを尊重します。

ですが、他人に対して「素直に応じれば問題無いし大して時間もかからないのだから応じろよ」とか「警察も悪い奴捕まえるために、協力しないやつには検知を強制したらいい」と任意性自体を主張する意見には反対です。

そもそも任意性がなくなったら警察権の過度の行使が起こるようになり、交通安全の維持と人権侵害をしないことのバランスが取れなくなるのです。飲酒するドライバーが減るなら人権侵害は構わないということになります。

それは別の言い方をすれば警察国家で構わないということになりますからね。治安維持(交通安全環境の維持など)のためには強制もありなんて考えは公共の福祉と人権の関係を考えられない稚拙な思考でしかありません。

任意性を否定するなら、それによって起こることや日本の現在の法治制度も踏まえて改変策含めてベターな意見を言って欲しいものです。ベターな意見なら私はそれに賛成するでしょう。

ではこのへんで。いかがでしたか?ではまた!

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする